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人参は、人参であることを全うしている

食材は、料理人に気を遣って勝手に甘くなったり辛くなったり、
そんな風に自分の味を変えたりはしない。

ただただ、人参は人参であることを、
ピーマンはピーマンであることを全うしているだけだ。


なんというか、役者もそういうあり方でいいんじゃないかな。

演出に気を遣って勝手に空気読み始めたりしないで、
ただただ自分の役を全うすることに集中してゆけばいいんだよ。


100%で自らの役と向き合うことを全うしているからこそ
演出は役者に然るべき役割を任せられるのであって、
そこで変に演出に気を遣われてもそれは余計なお世話というものだ。

それは食材が自己判断で勝手に味を変えられたら
料理人が困ってしまうのと同じことである。


但しそれは創作の全てを演出任せにしてしまえばいい、という意味ではない。

己の役を、そして創作における己の役割を全うするために必要なことに関しては
ちゃんと自らの頭で考え、演出へと提示し、時にはぶつかり合ってゆく。

それが演出の一番の手助けとなることであり、
それが演出との信頼関係を築くために重要なことなのではないかと思うのだ。


役者が中途半端に空気を読んだり気を遣ったりすることが、
必ずしも演出の手助けになる訳ではなく、
むしろ足を引っ張ってしまうことも多々あるのが実際のところだったりする。

何のために演出がいて、役者がいるのか。
何のために役割が分かれているのか。

そこのところを、当たり前のこととせずに、
ちゃんと考えてみることってとても大切なことだと思う。
by syohousen | 2012-08-05 22:52 | つれづれと
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