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10/18(火) 読み会レポ

10/18(火)18:15~21:00
【声と身体の処方箋・勉強会】『読み会』 @清沓仲通会議室・洋室1

◆使用テキスト◆
●岸田國士『紙風船』


【進行】
■フラットに読んでみる
■率直な感想

■現代口語に変換して読んでみる
■フィードバック


【ふりかえり】
先月から今月にかけて、岸田國士氏の『紙風船』をテキストとしての読み会を予定していたのだが、勉強会のメンバーの予定が皆全く会わなかったために、約一ヵ月半ぶりの開催、という訳で、今回が初の『紙風船』使用回となる。

実際に声に出して読んでみて感じたことは、一見すると何気ない夫婦の会話でしかない地味な物語であるにも関わらず、凄まじいほどに膨大な量の想像を掻き立ててくるとんでもない戯曲だなということ。
たぶん読み手によってこの夫婦の関係性が全然違って見えてくるんじゃないかなと思った。

また、試しに現代口語に変換しながら読んでみることで気付いたことなのだが、この夫婦のやり取り、現代人の感覚からすると古臭いのかなと思っていたらとんでもない、今でもこういうやり取りは普通に行っているなという風に感じることができた。
もちろん当時の生活習慣や文化の違いは頑として存在してはいるのだけれども、感性的な部分では共感できる要素が多く、ああ、普遍を描くとはこういうことなのだなと、身を以て味あわせてもらえた気分だった。

ただ、この戯曲をもっと深く掘り下げてゆくには、当時の文化や習慣、時代背景などを知っておく必要があるなと、そうも感じさせられた。
普遍的な部分が描かれた作品であるからといって、今の感覚では違った意味合いで受け取れてしまうところはゼロではないし、むしろそういうところがしっかりと描かれているからこそ、その当時の風習にどう向き合っているか、を描くことにも繋がる訳で、だからこそ時代を越えた普遍に辿り着けるのだと思う。

なので次回までに、当時の風習などについてを入念に調べておきたいなと。
by syohousen | 2011-10-25 14:16 | レポート(勉強会)
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