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『岩手の人』

今日、文化放送(ラジオ)のとある番組にて
高村光太郎氏の『岩手の人』という詩が紹介されておりました。

なんというか、この言葉達を耳にしたことで
物凄く勇気付けられたので、このブログでも紹介致しますね。


『岩手の人』  高村光太郎

 岩手の人眼(まなこ)静かに、
 鼻梁秀で、
 おとがい堅固に張りて
 口方形なり。
 余もともと彫刻の技芸に遊ぶ。
 たまたま岩手の地に来たり住して、
 天の余に与ふるもの
 其の如き重厚の造型なるを喜ぶ。
 岩手の人沈深牛の如し。
 両角の間に天球をいだいて立つ
 かの古代エジプトの石牛に似たり。
 地を往きて走らず、
 企てて草卒ならず、
 ついにその成すべきを成す。
 斧をふるって巨木を削り、
 この山間にありて作らんかな、
 ニッポンの背骨岩手の地に
 未見の運命を担ふ牛の如き魂の造型を。
by syohousen | 2011-08-20 21:11 | つれづれと
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