今日、文化放送(ラジオ)のとある番組にて
高村光太郎氏の『岩手の人』という詩が紹介されておりました。
なんというか、この言葉達を耳にしたことで
物凄く勇気付けられたので、このブログでも紹介致しますね。
『岩手の人』 高村光太郎
岩手の人眼(まなこ)静かに、
鼻梁秀で、
おとがい堅固に張りて
口方形なり。
余もともと彫刻の技芸に遊ぶ。
たまたま岩手の地に来たり住して、
天の余に与ふるもの
其の如き重厚の造型なるを喜ぶ。
岩手の人沈深牛の如し。
両角の間に天球をいだいて立つ
かの古代エジプトの石牛に似たり。
地を往きて走らず、
企てて草卒ならず、
ついにその成すべきを成す。
斧をふるって巨木を削り、
この山間にありて作らんかな、
ニッポンの背骨岩手の地に
未見の運命を担ふ牛の如き魂の造型を。