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2/16(水) 寺子屋レポ

2/16(水)18:00~21:30
『俳優って?を考え続けてゆくための寺子屋』
@清沓仲通会議室・洋室1

【進行】
■この一週間のフィードバック
→その話の中からひとつキーワードを抜き出し、その言葉から受ける印象をひとつ紙に書き記しておく

■現在の身体状況を言葉にして垂れ流す×3周

■手足を揺する
→歩き出し、身体で気になる部位を伸ばす、擦るなどのアプローチを加える
→空間を利用して身体へアプローチを仕掛けてゆく
→利用するものを床に移行させてゆく

■「擦る」というアプローチで身体の要望に応える
→「軽く叩く」アプローチで同様に身体の要望に応える
→今度は逆に身体の様々な部位を軽く叩いてゆくことによって滞っている部位を見付けてみる
→フィードバック

■二人一組になり、うつ伏せになった人の骨盤を揺する
→腕から肩を揺する
→肩甲骨あけ
→フィードバック

■腸腰筋(大腰筋、小腰筋、腸骨筋)の強化運動

■今日最初に書き記してもらった言葉をテーマにした一人寸劇を、ファシリテーターが手を叩く度にシーンを変えて次々と行う
→二人一組になり、先と同じテーマで片方の人が寸劇を行い観ている側の人間が当てる。当てたらまた違った寸劇を始める。制限時間は3分で、どれだけ多く当てられるかを競う。
→今度も同様の内容で行うが、演じ手はもっと「観ている人が当て易くなる」ことを強く意識してみる
→フィードバック

【ふりかえり】
今回は、身体のケアに関するエクササイズは必要最低限に止め、身体の姿勢や運動の際に重要とされる腸腰筋周りの筋力強化と、「演出」と「俳優の見せ方への意識」の関係についてをパターン別に体験してもらうこと、この2点についてを重点的に行ってみた。


腸腰筋(正確には大腰筋と小腰筋と腸骨筋のこと)については、現代人の生活スタイルだとなかなか意識する機会が少なく軽視され(というか無自覚になり)がちだが、姿勢を保つためには非常に重要な筋肉である。
自然体などの姿勢について取り組んでいる際、「肚への意識を抜かないで」と言われると腹の表面の筋肉を硬くしてしまい、「外側の筋肉を硬くしないで」と言うと全部力を抜いてしまう人が結構多いのも、腹筋をひとつの大きな括りとしてとらえてしまい、この腸腰筋のようなインナーマッスルの存在を自覚できていないことに起因しているのだと思う。

腸腰筋は、「肚を意識」する際にはとても重要な筋肉なので、今後も機会を見て今回のように重点的に強化運動へは取り組んではゆきたいなと思っている。
但し腸腰筋は肚への意識付けには重要な筋肉ではあるものの「丹田=腸腰筋」という訳ではないので、そこは誤解しないで欲しい。


今回の寺子屋の後半で行った寸劇は、ルールを段階的に変えてゆくことで「演出」と「俳優の見せ方への意識」との関係を体感として知って欲しかったので行ってみた。

「観客は完全に意識の外に置き、役の生理の流れやその目の前の状況にただひたすら没頭する」
「舞台上の状況を観客を意識して作っておいて、役者はその仕掛けの上に乗って観客を意識せずただひたすらに役の生理の流れへ没頭する」
「観客をしっかりと意識した上で、どのように振舞えば最も観客に自らの行動が伝わるかを意識して一つひとつの行動を行う」
「客席と舞台上の境目をフラットなものとして、同じ空間に存在する演者と観客という関係で向き合う」

まあ、ぱっと思いつく限りで挙げてみただけでもこれだけの観客との関係性が存在していて(実際はもっと複雑だろうけれども)、それらのうちどれを演出が選択するのかによって、俳優に要求される「見せ方への意識」が変わってくるのではないかと自分は思っている。
今回行った寸劇のエクササイズでは、ゲーム形式で少しずつルールを変えていきながらその「見せ方への意識」の変化を体験してもらおうというものであった訳だ。

但しここで注意して欲しいのが、どの演出の向き合い方が一番優れたものであるかということを論じるためにこのエクササイズを行った訳ではない、という点。
特に俳優の立場であるのならば、個人個人で好みはあるだろうけれども、創作の場にて演出へ「この向き合い方はできないので自分だけ他の役者とは違った見せ方でいいでしょうか?」などとは決して言えないはず。
だからこういったエクササイズによってそれぞれの向き合い方の違いを体験し、その対策を立てるのもありだし、自分には合わないのだなと判断することで今後の創作現場選びの指針にもできるのではないかと思う。
また、自分の得手不得手を確認し、もしそれらのどれにも対応できるような回路を身に付けたいのであれば不得手な向き合い方を克服するために取り組んでゆけばいいし、得意なものや好みの向き合い方を伸ばしたいのであればそのベクトルに沿った回路の強化に取り組んでゆけばいいのだと思う。

これは毎回そうなのだけれども、この寺子屋ではそれほど難しいことは行ってはいないのだが、とても基本的且つ俳優にとっては大切なことではあるため、その体験は是非今後の活動に繋げていってもらいたいなと心より願う。
by syohousen | 2011-02-18 13:35 | レポート(主催)
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