何でもかんでも要約して分かった気になってしまうことって、
本当に危険なことなんじゃないか。
世の中って、そんなに単純なことばかりじゃないんだから。
たしかに真理っていうものは
大抵の場合シンプルなものであったりするのかもしれない。
でも、それが結果的にシンプルな結論に到ったのならよいけれども、
はじめから分かり易さを求めてしまうのは、
絶対にその物事の肝心な部分が抜け落ちていて、
本質的な部分での理解に欠けてしまう危険がある気がする。
シンプルになったらなったできっと、
そこまでの追求のために費やしてきた労力は無駄にならないし、
それがあるからこそ深みのある見解や新しい発見が生まれてくる
可能性もあるのだから、何事も最初からさっさと結論を出してしまうより、
あらゆる可能性を探ってみることから始めてみる方がよいのではないかな。
そこの手間を惜しむから、悲しかったり寂しかったりするような
結果を生んでしまうんじゃないかなと、思うんですよ。
現実は、分数とは違って約分しちゃうと
見えなくなってしまうことが結構あるはずだから。