◆◇◆声と身体の処方箋・定期勉強会◆◇◆
『意識と身体、意識と質感』 【テーマについて】 「意識が変われば、肉体も変わる」という現代社会に生きている人が忘れてしまいがちな感覚を再確認してゆくことは、日々の生活を送る上でも非常に重要なことであると思います。 思い込みや習慣によって自らの選択肢が狭まっていることを自覚することは、つまり多様なものの見方を身に付けるための第一歩である訳であり、ひいては自分の分野の可能性を拡げることにも繋がってゆくはずです。 そこで今回は、ほんの少しものの見方を変えてみるだけのことで、どれほどの気付きが生まれるのかを体験して頂こうかと思い、このようなテーマを設けさせて頂きました。 特別難しいことは行いません。 実験的に、様々な可能性を試してみたいと思っております。 【目的】 ◆意識の持ち方をほんの僅か変えてみるだけでどれほど身体が変化するか味わってみる ◆思い込みや習慣が、どれだけ自らに無理をさせているのか、自らの行動の選択肢を狭めているのかを体験してみる ★横山のWSメニューの実験の場 【進行】 ■物に触れる(丁寧に) ■触れる、触れられる ■近付く ■もの数え ■フィードバック ■見え方と実際 ■マッピング ■全身での力のシェアリングについて ■物に触れる(小さい頃からの馴染みの物として → 嫌いな物として → 五感を駆使して → 愛情を込めて) ■フィードバック ■イメージの持ち方、周囲の状況、相手との関係性による声の変化の人体実験 【気付いた点(カッコ内はエクササイズ名)】 ・まだまだ人に対する触れ方が未熟だと感じた。 → が、触れる際に自分から何かをしてやろうとするのではなく、相手が感じさせてくれるものを大切にしようと意識してみると楽になれた気がした。(触れる、触れられる) ・その空間にある物を具体的に数えることによって、「今身を置いている空間」と「その人の存在感」の関係性がはっきりとして、存在が背景に溶け込んでしまうようなこともなく「その人がいて、背景として空間がある」とでも言うような見え方になった。(もの数え) ・エクササイズ後、物への触れ方、馴染み方が劇的と言えるほどに変化した。さっき初めて触れた物とは思えない、まるで以前からの所有物のように見えた。(様々なアプローチを用いて物に触れる) ・折角イメージを具体的に創って言葉を発する準備ができても、そこでそのイメージに沿った動きを行なおうとしてしまうと、不思議なことにその創り出したイメージの濃度が薄まってしまう。→ 葛藤が解消されてしまうから?(イメージの持ち方、周囲の状況、相手との関係性による声の変化の人体実験) ・指導法の実験をしたいのか、それとも指導法の精度を上げるための訓練をしたいのか、そこが曖昧で行き当たりばったりだったため、どっちつかずな進行になってしまった。(全体) ・もっと一つひとつのエクササイズにじっくりと取り組んで、参加者の意見を聞く機会を設けるべきではないか。(全体) 【レポート】 今回は、自らで定めたテーマだけが先走ってしまい、内容が追いついていなかったように感じた。 このテーマを設けるにあたって、何を目的にするのかを具体的に定めるべきであったなと強く反省している。 今回のように思いついたエクササイズをただショーケースに並べるだけのやり方では、全くの無駄とは言わないが、思うような成果を生むことができなくても不思議ではないと思う。 その一つひとつを深める訳でもなく、かといって新たなエクササイズを創り出すための実験に時間を割くのでもなく、WSそのものの円滑な進行を訓練する場でもなければWSの組み立てを考える場でもない、なんとも中途半端な場となってしまった。 何のために行なうのか? どう行なってゆこうとしているのか? そこを考えずにただ何となくの成り行き任せで行ってしまうことは、折角集まってくれた参加者の方々に対して失礼極まりないことである。 やるからには、最低限準備しなければならないことというのがあるはずだ。 それは「試しの場」であるこの勉強会においても例外ではない。 自分のやりやすいように、ただ何となくやっているのであるならば、個人的な趣味としてやればいい。 協力者がいることを当たり前だと決して思ってはならない。 一期一会の気持ちだけは失ってはならない。 猛省し、次回に臨みたい。
by syohousen
| 2009-07-06 08:20
| レポート(勉強会)
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