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11/25(木) 読み会レポ

11/25(木)18:00~21:30
【声と身体の処方箋・勉強会】『読み会』 @岩戸地域センター・和室A

◆使用テキスト:竹内銃一郎『あの大鴉、さえも』

【雑感など】
今回の読み会、これまで開催した中で最も自分の理想に近い内容であったと思う。

なんというか、戯曲をちゃんと味わうことができる場であったなと、そう感じたためだ。
しかも品評会のように改まった姿勢で味わうのではなく、いい意味で無責任なところで、遊び感覚で戯曲を味わう場となれていた。

これまでの自分が知る限りでは、俳優(特に若い俳優)が戯曲と向き合う際にはどうしても「創作」という行為と直結してしまっている場合が多く、あまり遊び感覚で戯曲を読んだり感想を言い合ったりすることは少ないような気がする。
そのため、どうしてもストイックにしか向き合えなくなってしまいがちなのが非常に勿体無いように思えるのだ。

もっとこう、例えばキン肉マンのほとんど回収されない複線や設定の矛盾に対して愛あるツッコミをいれるような、例えば巨人の星のトンデモ理論を皆で笑い合いながらも熱の込めて語り合うとか、そういうスタンスでの向き合い方をしてもいいと思うのだ。
そういう姿勢からでなければ気付かないこともあると自分は思っているからだ。
きっと、作品と誠実に向き合う=ストイックに向き合うでは決してないはず。

ただ、斜に構えてその戯曲の粗探しをするのもまたそれはそれで違うとは思っていて、やはりそこに必要なのは戯曲に対する“愛情”や“敬意”でもあったりするのだろうなとも思うのだが。


今回の読み会では、その点において本当に素敵スタンスで臨めていたように感じた。

特に最後の方では何故か話が男女のアイドル観についての話になっていたように、今回の戯曲の中の一つのやり取りを出発点として思いもしないような話の転がり方をしていった(但し大きく話が逸れている訳でもない)のが非常によかった。
たぶん、あの場で話されていたことというのは、創作を前提として戯曲と向き合っていてはなかなか到れない発想であったのだろうなという気がする。


そう、こういう場を自分はこの読み会に求めていたんだと思う。
実際にあの状況になってみて、そう気付いた。
そして同時に、そのために自分がどうアプローチしてゆけばよいのかが、見えてきたような気もしている。

それだけに、今回のあの場で起こったことは、何としても今後に繋げてゆきたい。
by syohousen | 2010-11-26 10:46 | レポート(勉強会)
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