人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「礼儀」という知恵

「礼儀というものは、敢えて壁を作ることで人との距離感を
適度に保ちながらコミュニケーションを成り立たせるための知恵なんだ」
ということを、大竹まこと氏は自身がパーソナリティを勤めているラジオにて言っていた。

自分もこの考えには強く賛同する。


他者を拒絶するための壁ではなく、他者を尊重するための壁。


いわゆる「壁がない」と言われる人間は、いい方向に転がるならば裏表がなくて
誰に対しても分け隔てなく接することができるのだろうが、
悪い方向に転がれば単なる自分勝手な間合いで人と向き合い
人の心に土足で入り込んでしまう危険だってある。

礼儀がなければ人とのコミュニケーションが成り立たないとは必ずしも
言い切れないのではあろうが、相当に難しいことであるのは紛れもない事実だと思う。

たしかに優れた人物の中にはざっくばらんな人は多い。

しかし、一見無礼に見えるような人でも、それが本当に礼儀について無頓着な場合と、
あえて礼儀正しい振る舞いをせずにざっくばらんに振舞うことを選んでいる人がおり、
後者の場合、「この相手だったらきっちりとした振る舞いでは逆に失礼にあたるな」
という選択をしている訳で、これも礼儀の一つの形であり、
本当の意味で礼儀をわきまえていない訳ではないのだと思う。


皆が皆、己と同じ思考回路、感性を持っている訳ではない。

礼儀とは、その違いを尊重し、
お互いに無理のない形で共存してゆくために作り出された偉大な知恵なのだと思う。
by syohousen | 2009-08-01 11:09 | つれづれと
<< 7/29(水) 勉強会レポ 『... 「自力での解決のお手伝い」 >>